遮熱塗料と断熱塗料の違い

結論から言いますと、屋外で使用される断熱塗料は反射に頼っています。基本性能は同じですが、呼称が違うだけだと考えます。断熱塗料というと断熱性能と混同するので、ミラクールは遮熱塗料といっています。その背景となる熱力学上の定義を簡単に述べさせていただきます。

熱移動のメカニズム

利用者の方々に誤解のないように、熱力学の基本を整理します。熱の移動は、大別して次の3要素の複合から成り立っています。

【1】熱伝導
【1】熱伝導

【2】放射熱伝達
【2】放射熱伝達

【3】対流熱伝達
【3】対流熱伝達

「遮熱」、「断熱」という用語の定義

一般的には、伝導を防ぐことを断熱といい、JISでも定義されています。一方、放射を防ぐ場合は遮熱といいます。

【遮熱塗料】
  「反射」 太陽エネルギーを反射して温度上昇を抑える
  「放射」 高放射で表面温度を下げる

【断熱塗料】
  「伝導」 低熱伝導率で室内への熱流を抑える

ミラクールは、反射・放射・伝導の全ての要素を加味して開発された製品です。しかし、断熱性能に関わる「伝導」の効果は、反射・放射と比較すると僅かです。 従って、ミラクールを我々は「遮熱塗料」と称しています。
反射・放射の効果が殆どで、断熱性能は少ししか寄与していないのに、断熱塗料と呼ばれる商品が散見されます。一般消費者は夢のような断熱材と勘違いしてしまうことがありますのでご注意ください。

鉄板だけで屋根・壁を作った家に断熱塗料を内外ともに塗装した建物があったそうです。
断熱塗料を夢の断熱材と勘違いさせられた結果、冬は非常に寒くて且つ、室内結露が酷くて大変なことになったとのことです。結局外側に断熱材を貼って凌いだそうです。

もっと詳しく知りたい方は、下記をご一読下さい

遮熱塗料と断熱塗料の違いを結論から言いますと、屋外で使用される断熱塗料は反射に頼っています。基本性能は同じですが、呼称が違うだけと、考えます。
断熱塗料というと、断熱性能と混同するので、ミラクールは遮熱塗料といっています。その背景となる熱力学上の定義を簡単に述べさせていただきます。
【1】熱伝導
物質内における熱移動であり、熱伝導率が低くある程度厚みのある素材をいわゆる「断熱材」と称して,建物の屋根・外壁などに使用しています。グラスウールや硬質発泡ポリウレタンフォームなどがその代表的な素材です。ところで、一般的に塗料の膜厚は厚塗りでも1mm内外なので、いくら熱伝導率が低くとも、厚さが少ないために顕著な断熱効果は期待できません。たとえば、一般的な硬質発泡ポリウレタンフォームの熱伝導率は約0.02(kcal/m・h・℃)ですが、100mm厚のそれと同等の断熱性能を塗膜で持たせるには、塗膜(0.5mm厚の場合)の熱伝導率が0.0001(Kcal/m・h・℃)となるので、現実的に有り得ないことがわかります。
【2】放射熱伝達
短波放射と長波放射に分けられる。日射エネルギーによる屋根面の昇温は日射反射率が高いほど少なくなります。従って、建築学会では「高反射率塗料」と呼称しています。一般的な鋼製折板屋根の表面温度は夏期では60℃ ~80℃程度になることがありますが、ミラクールは熱の元となる太陽エネルギーを大幅に反射するので、屋根表面温度は40℃程度(白色の場合)と一般塗料に比べて非常に低くなります。したがって,室内への貫流熱量が大幅に少なくなります。
日射により昇温した屋根面からは大気中に熱放射されますが、その放射熱量は長波放射率によって変わります。ミラクールの長波放射率は非常に高く,熱くなった屋根材から大気中に熱をたくさん放射するので,屋根材の温度が下がり,室内への進入熱が少なくなります。一般的に金属の長波放射率は低いので,金属表面にミラクールを塗装した場合には,特に効果があります。
【3】対流熱伝達
対流による熱伝達であり、屋根面と外気の間で行なわれる対流熱伝達は風速に影響されます。
簡単な熱負荷計算で、【1】の熱伝導率と素材の厚さから計算する熱貫流率しか勘案しないこともあるため,放射熱伝達による屋根材の表面温度上昇については考慮に入れられていません。しかし、実際は日射反射率の違いが熱負荷に大きな影響を及ぼしています。ミラクールはこの日射反射率の高さを主に利用した塗料なので、特に断熱材の施されていない屋根に塗れば夏季に大幅な省エネ効果や作業性の向上に寄与します。
当社では、上記の理由によって、ミラクールを断熱塗料と呼ばずに、「遮熱塗料」と名づけています。これは、熱伝導率の低さを利用する、いわゆる断熱材と混同しないための配慮です。
遮熱塗料を使用することにより、室内側に熱を入れなければ、屋根材料や断熱材の中にある独立発砲の空気温が上昇するのを防ぐことができます。夏の夜、外気が低くなっているにもかかわらず、暑くて寝苦しいのはこの屋根材や断熱材の蓄熱が原因です。これは、昼間日射エネルギーを吸収し、暖められた屋根材や断熱材がなかなか冷めず、輻射熱を室内に放射し続けているためです。